多重債務者の弁護士へ相談
多重債務相談の注意点
多重債務者がどうしようもなくなった時には、弁護士、司法書士等の法律専門家に相談をしに行く事になると思いますが、相談へいくときにまとめおいてほしい注意点などをご説明していきます。
一人で悩むより、まずは専門家に相談するのが賢明です。ケースによっては過払い請求が成立する場合もあります。
まとめておく点や持っていく物
まとめておく点や持っていく物の5点の注意点です。
1. 家計の状況表
家計の状況表とは何かと言ってしまえば家計簿のことです。毎月の収入と支出についてまとめてあればいいでしょう。
例として、5月の給料が手取りで20万円あり(収入)、食費としては4万円、家賃が5万円で携帯料金が1万円と支出を引いているようなまとめ方をしておきます。実際に収入として入ってくるお金と支出として出ていくお金を項目ごとにまとめておくと良いでしょう。
このようにお金の流れを、弁護士、司法書士などが見ることにより、自己破産、民事再生、任意整理等、どの債務整理が一番適切な方法なのかという判断材料にするからなのです。多重債務で相談に来られる方の収入が20万円として、毎月の生活に必要な出費が16万円だとすると、その人が月に返済に回すことのできる金額が、4万円ということが割り出せるからなのです。
月々の返済金額が4万で、借金の総額が500万円ぐらいの場合は通常、任意整理は成り立ちません。4万円を毎月払っても500万円を払いきるためには単純に125ヶ月(10年と5ヶ月)かかりますが、債権者は弁護士、司法書士等の法律の専門家が介入しても、このような長期の分割案に通常応じません。
なので、家計の状況は整理方法を判断する基準となりますので、多重債務の相談を持ちかける前に、自分の収入と支出を表などに書いてまとめておき、弁護士、司法書士に相談されると適切な債務整理の判断が早くなるのです。
2. 債権者の一覧表
家計の状況表とは別に債権者(借金している業者)の一覧表をまとめておいた方がいいでしょう。
まとめる項目
- 業者名
- 業者の住所、支店名
- 借入残高
- 借り入れ開始時期(重要)
- 毎月の返済期日
- 毎月の返済額
- 最終の返済日
- 保証人、担保の有無
- 公正証書作成の有無
- キャッシングかショッピングか、
ショッピングの場合はどのような商品を購入したか等
借り入れ開始時期は特に重要になってきます。
なぜかと言いますと、通常は利息制限法を超過した利息は認められないのですが、借金している人にはどのような仕組みになっているか分かりもしませんので、消費者金融業者はそれを利用して利息制限法を超過した利息を取っている場合があるからです。
過去の取引が長いような場合は、利息制限法の上限利率での引き直し計算をすることによって借金の総額が大幅にかわるケースもあるからです。
3. その他財産、収入状態を示す書類
給料明細や不動産登記簿謄本(不動産をお持ちの方)、車検証など自分の財産や収入を証明できる書類も持っていった方がいいでしょう。不動産などに消費者金融業者が担保を設定しているような場合は民事再生の申請は行えないのですが、申立をするまで気づかないようなことがないようにしっかり専門家に書類をチェックしてもらいましょう。
4. クレジットカード
弁護士、司法書士が多重債務者の方の、債務整理を受任すると各業者に対してカードを返却するので持っていきましょう。自分からではなく、法律事務所の方から業者に返却しますのでクレジットカードも持っていった方がいいでしょう。
5. 印鑑
弁護士、司法書士と任意整理、自己破産、民事再生等の債務整理手続きを依頼すると契約書と交わしますので、印鑑も持っていったほうがいいでしょう。依頼が成立する取立てをストップすることが出来るので、早い越したことはありません。
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Last update:2023/9/15